STORY

大きな窓越しに広がる、たっぷりの朝陽と中庭の緑。

あんなに朝が嫌いだったのに、このお家に引っ越してきてからは目覚めが気持ちよくて。

カーテンのいらない我が家では、中庭からお部屋全体に光が巡って、心地いい明るさに。

やわらかな朝陽を浴びる時、「この家にしてよかったなぁ」なんて思ったりする。

「ママ、おはよ〜！」

まだ眠そうな顔の子どもたちがリビングにやってきて、その後ろから夫も「おはよう」と微笑む。ダイニングには、淹れたばかりのコーヒーの香りがふわりと漂い、なんだか幸せな朝の時間。

4人で朝食を囲みながら、私はふと中庭を眺める。

壁に囲まれたこの空間は、外の視線を気にせず、どこからでも自然を感じられるお気に入りの場所。

子どもたちがまだ小さいから、のびのび遊べるのも嬉しい。

日中、リビングの窓を開け放つと、子どもたちはデッキへ直行！

お気に入りのおもちゃを持ち込んでは、太陽の光をたっぷり浴びながら遊んでいる。その姿をキッチンから見守りながら、「いい風が入ってくるなぁ」とちょっとひと息。

ブラックのキッチンカウンターは、料理の準備をするたびに背筋が伸びるような気がする。

でも、ちょっとくらい散らかってても、落ち着いたモノトーンインテリアのおかげでなんとなく様になるのがありがたい。

キッチンに立っていると、シャープなリビング階段が目に入って、いつ見ても格好いいの。

誰にも言ってないけど、本当はちょっと自慢したい場所。
 

夕暮れ時、キッチンで夕飯の準備をしていると、夫がさりげなく手伝ってくれる。

「今日、こんなことがあったんだよ！」と子どもたちが競うように話す声を聞きながら、ふと目を合わせて笑い合う。

こんなふうに家族みんなで過ごせる時間って、何よりも大事なものかもしれない。

夜が深まるころ、夫はソファでくつろぎながらコーヒーを一口。

私はその隣で「明日は何しようかな」なんてぼんやり考える。

ふと窓の向こうを見ると、間接照明の灯りが中庭を優しく照らしていて、

植栽の影がゆらゆらと揺れている。

昼とはまた違った、しっとりとした雰囲気が心地いい。この家は、夜になるとまた違った表情を見せてくれるのが好き。

「そろそろ寝よっか」

子どもたちの寝顔を見ながら、明日もまた穏やかな1日になりますように、なんて思いを馳せる夜。

ここで過ごす日々が、これからもずっと温かな記憶となっていくように、そう願いながら…。

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